熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

ツヅラフジ科
Menispermaceae
アオツヅラフジ
Cocculus trilobus (Thunb.) DC.
別名
カミエビ
アオツヅラフジ
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  • アオツヅラフジ
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  • アオツヅラフジ
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英名
queen coralbead
中国名
木防已
花期
7~8月
生薬名
木防已(モクボウイ)
薬用部位

根茎および根

成分

アルカロイド(magnoflorine, trilobin, isotrilobin)

化学構造式

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  • アオツヅラフジ 化学構造式1
  • アオツヅラフジ 化学構造式2
  • アオツヅラフジ 化学構造式3
産地と分布

本州,四国,九州,沖縄,および台湾,フィリピン,中国に分布し,山野の林の縁や道端などに普通に生える.

植物解説

落葉つる性植物.茎は細く他物に左巻きに巻きついて長く伸びる.高さ10 m以上.葉は広卵形か卵心臓形,または3浅裂する.枝先や葉腋から円錐花序を出し,多数の黄白色の小さな花を付ける.雌雄異株.核果は藍黒色.

薬効と用途

鎮痛,利水作用があり,関節の水腫や疼痛などに用いる.本種は本来,生薬の「木防已」の基原として知られるが,現在の日本では防已(オオツヅラフジ Sinomenium acutum)に一本化して利用されている.鎮痛作用は木防已の方が優れ,利水作用は防已の方が優れているとされている.

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