ヒガンバナ科
Amaryllidaceae
ネギ
Allium fistulosum L.
- 別名
- ネブカ,ヒトモジ
- 英名
- Welsh onion
- 中国名
- 蔥
- 花期
- 4~6月
- 生薬名
- 葱白(ソウハク)
- 薬用部位
葉鞘の白色部
- 成分
含硫化合物(methyl sulfide, methyl propyl sulfide, allyl methyl sulfide)
- 産地と分布
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シベリア,アルタイ地方の原産といわれ,現在は野菜として広く世界で栽培される.
- 植物解説
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多年草.地上部は越冬して夏に枯れる.草丈約60 cmになる.通常分けつして叢生し,鱗茎はほとんど膨らまない.葉は地上15 cm内外の所に5~6個を2列互生するが下部は鞘状になり重なって偽茎となる.葉間から丸い茎を出し,白緑色花を多数,密生して付ける.
- 薬効と用途
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民間療法として,カゼの初期に刻んだネギと味噌を煮立て,熱いうちに服用する療法,不眠症や咳,喉の痛みにネギ湿布をする療法,痔や霜焼けに煎液で洗うといった療法などがある.漢方では偽茎の白い部分を弱い発汗作用を目的として,頭痛,悪寒,冷えによる腹痛や下痢に用いる.漢方処方の麗沢通気湯に配合される.
別名をヒトモジというが,熊本県ではワケギ(ネギとタマネギの雑種,Allium x wakegi)をヒトモジとよぶ.
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