熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

バラ科
Rosaceae
カリン
Pseudocydonia sinensis (Thouin) C.K.Schneid
別名
カラナシ,キボケ
カリン
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  • カリン
  • カリン
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英名
Chinese quince
中国名
木瓜
花期
4月
生薬名
木瓜(モッカ),榠櫨(メイサ)
薬用部位

果実

成分

有機酸(malic acid, citric acid, tartaric acid)

化学構造式

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  • カリン 化学構造式1
  • カリン 化学構造式2
  • カリン 化学構造式3
産地と分布

中国原産.

植物解説

落葉高木.樹高8 m前後.樹皮は緑褐色で鱗状に剥げ落ち,雲紋状の跡が残る.葉は有柄で互生,倒卵形または長倒卵形.淡紅色の花を枝先に単生する.果実は倒卵形で黄色に熟し芳香を放つ.

薬効と用途

整腸,鎮咳去痰作用があり,下痢や悪心などに用いる.日本ではボケとカリンの果実は生薬「木瓜」として同じように用いるが,中国ではボケを木瓜,カリンを榠櫨として区別する.そのため,カリンもボケと同じように鎮痛作用を目的として用いている.焼酎漬けは鎮咳,疲労回復作用がある.
観賞用として栽培されることが多い.

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