イグサ科
Juncaceae
イグサ
Juncus decipiens (Buchenau) Nakai
- 別名
- イ
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- 英名
- common rush, soft rush
- 中国名
- 燈心草
- 花期
- 4~5月
- 生薬名
- 燈心草(トウシンソウ)
- 薬用部位
茎
- 成分
フラボノイド(luteolin, chrysoeriol, deosmetin 7-O-α-rhamnopyranosyl-(1-6)-β-glucopyranoside)
- 産地と分布
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北海道から九州,および朝鮮,中国,台湾,北米に分布し,水田のあぜ,小川の近く,沼沢地などの湿地に生える.
- 植物解説
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多年草.草丈25~60 cm.根茎は横走し,節間は短い.茎は直立し円柱状で不明の縦溝がある.葉は茎の基部に少数付き,鱗片状でやや光沢がある.緑褐色の小さな花を見かけ上側出する凹んだ集散花序にまばらに付ける.
- 薬効と用途
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利水(体の水分代謝を調える),鎮静作用があり,膀胱炎,排尿障害,浮腫,不眠,心煩などに用いる.漢方処方は加味解毒湯,実脾飲,分消湯などに配合される.小児の夜泣きには,黒焼きにして粉末にしたものを乳首に塗り授乳するとよい.
茎は畳表の材料として室町時代から栽培されている.畳表のほかにも,かつてはゴザ,袋,編み笠,草履などにも加工された.茎の髄は白く弾力があり,蝋燭や灯明の芯として用いられた.
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