
活動報告詳細
実 施 日: 2011.12.18
研修場所: 新日本科学 安全性研究所
メディポリス医学研究財団 がん粒子線治療研究センター
引率教員: 白崎哲哉准教授 (環境分子保健学分野)
参加学生: 7名(M1 2名、4年生 5名)
<研修内容>
新日本科学 安全性研究所での研修
1 会社概要・業務内容説明
2 GLPについて
3 環境保全対策
4 所内見学
メディポリス指宿での研修
1 財団とがん粒子線治療研究センターの概要
2 敷地見学と環境保全対策
3 粒子線治療について
4 センター内見学
当日はまず、鹿児島市の新日本科学安全性研究所を訪問し、続いて指宿市のメディポリス指宿がん粒子線治療研究センターを訪問した。どちらも業務遂行の上で莫大なエネルギーを消費することから、エネルギー消費量削減と代替エネルギーの活用に取り組んでいた。建物全体を保温する工法をいち早く導入し、また和歌山に建設する建物にも鹿児島から資材を送ってまで採用したことなど建物建築時の工夫や、廃水処理に中空糸膜による高度処理を追加したこと、指宿では地熱の利用を積極的に進めていること、メディポリスの敷地内の自然環境整備に取り組み、患者さんのQOLの改善に活用されていることなどさまざまな点から新日本科学が企業理念の最初に「環境」を打ち出し、「環境、生命、人材を大切にする会社であり続ける」と謳っていることがよく理解できた。もし新日本科学がグリーンピアの跡地を購入しなかったら産業廃棄物最終処分場になっていた可能性が高いそうで、この広大な敷地にメディポリスができ、自然環境整備が進められていること自体大いに意義があると感じたが、メディポリスの環境整備に関してはこれからもっと積極的に医療に活用できる側面が多く残されていると思われ、今後の発展が楽しみである。
また、粒子線治療の装置と技術については、説明を受けながら、「これこそ日本人の勤勉さや細かさなどの特徴が最大限に生かされ、世界に誇れるものだ」と感じた。装置の製造・設置技術の面からも、また、運用技術の面からも日本のこれからの発展に大きく寄与できるものであると感じた。医療保険が適用され多くの人々が利用できるようになること、また海外からの患者受入など、世界に誇れるこの施設技術が有効に活用されるよう今後に期待したい。
研修報告ポスター(pdf)