キハダ


Phellodendron amurense   ミカン科

 構内に10本位が植わっている。熊本のキハダの親木である。秋になると沢山の実をつけ,ひよどり,やまばと等の餌になっている。コルク層から成る周皮を除いた樹皮は黄柏と言い,漢方で健胃,整腸,消炎等に用いる。民間薬としては腹痛に服用し,また,眼病,打撲症などの治療に外薬として用いる。奈良の陀羅尼助(たらにすけ),信州の御百草(おひゃくそう),山陰の煉熊(ねりくま)などはいずれも黄柏の煎汁を主成分にしているエキス剤である。成分としてはベルベリンなどのアルカロイドを含む。berberineには抗菌作用,抗炎症作用,中枢抑制作用,血圧降下作用等が認められている。
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