熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

ヒガンバナ科
Amaryllidaceae
ラッキョウ
Allium chinense G.Don.
ラッキョウ
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  • ラッキョウ
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英名
Chinese onion, Chinese scallion, Japanese scallion, Kiangsi scallion
中国名
藟頭,薤
花期
10~11月
生薬名
薤白(ガイハク)
薬用部位

鱗茎

成分

含硫化合物(methyl allyl trisulfide, dimethyl trisulfide, methyl propyl disulfide)

化学構造式

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  • ラッキョウ 化学構造式1
  • ラッキョウ 化学構造式2
  • ラッキョウ 化学構造式3
産地と分布

中国原産で,日本には古代に渡来し,現在は食用に各地で栽培されている.

植物解説

多年草.鱗茎は卵状披針形か狭卵形で外皮は汚白色.葉は鱗茎頂から束生し,細線形で長さ20~30 cm,扁平で軟質,背面は円形で冬季も枯死しない.高さ30~40 cmの花茎を単生し,茎の頂に紫色で鐘形の小さな花を散形花序に付ける.

薬効と用途

鎮痛薬として肋間神経痛や,肋膜炎や喘息の咳による胸痛などに用いる.漢方処方では,栝楼薤白白酒湯,栝楼薤白湯などに配合される.民間薬的には,食欲のないときに生の鱗茎に味噌を付けて食べたり,腹痛に煎じて服用したりする.また,切り傷や虫刺されに生の鱗茎をすり潰したものを外用する.

 鱗茎はいわゆるラッキョウとして食される.

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