熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

セリ科
Apiaceae
ミツバ
Cryptotaenia canadensis (L.) DC. subsp. japonica (Hassk.) Hand.-Mazz.
別名
ミツバゼリ
ミツバ
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  • ミツバ
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  • ミツバ
英名
East Asian wildparsley, Japanese cryptotaenia, Japanese honewort, white chervil, mitsuba
中国名
鴨兒芹
花期
6~7月
生薬名
鴨児芹(オウジキン)
薬用部位

全草

成分

モノテルペン(b-myrcene, (-)-limonene, (-)-b-pinene)

化学構造式

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  • ミツバ 化学構造式1
  • ミツバ 化学構造式2
産地と分布

日本各地,および朝鮮,中国,サハリン,南千島に分布し,陰地に生える.

植物解説

多年草.草丈30~60 cm.茎は直立し,分枝する.葉は3小葉からなり,互生,小葉は卵形で尖る.根生葉は長柄があり,茎葉の葉柄は短い.小枝の先に小さい複散形花序を付け,少数の細かい白花を付ける.果実は細長い楕円形.

薬効と用途

消炎,解毒作用があり,肺炎,淋病,出来物,帯状疱疹などに用いる.外用はすりつぶして患部に塗ってもよい.そのほか,酒に浸して去痰剤としたり,小児の夜泣きに葉の汁を飲ませたり,二日酔いに生のミツバを酢味噌で和え食べたりする民間療法がある.

葉は吸い物,酢の物,浸し物,揚げ物など各種料理に用いる.日本では江戸時代に東京の葛飾で栽培が行われるようになり,軟化栽培に発展した.

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