熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

ナデシコ科
Caryophyllaceae
セキチク
Dianthus chinensis L.
別名
カラナデシコ,コウアンナデシコ,モウコナデシコ
セキチク
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  • セキチク
  • セキチク
  • セキチク
英名
rainbow pink, China pink
中国名
石竹
花期
9~5月
生薬名
瞿麦(クバク)
薬用部位

全草

成分

サポニン(dianchinenoside類,dianversicoside類)

化学構造式

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  • セキチク 化学構造式1
  • セキチク 化学構造式2
  • セキチク 化学構造式3
産地と分布

中国原産で,観賞用として栽培される.

植物解説

多年草.茎には稜があり短毛を生じ,草丈30 cm内外,矮性品もある.葉は線状披針形で緑白色.花は紅色,淡紅色,白色などで径3~5 cm,単生または双生し,舷部の先端は細裂する.萼筒基部の苞は2~3対あり,線状で先が尖り開出し,長円筒形の萼と同長か,または長い.

薬効と用途

清熱,利水,駆瘀血(体の血の滞りを治す)作用があり,小便不利,水腫,無月経,目の充血,化膿性の腫れ物などに用いる.
観賞用として鉢や花壇で栽培される.セキチクの改良品であるトコナツ(var. semperflorens)は江戸時代から昭和初期にかけて流行したが,戦後は栽培が少なくなり多くの園芸品種が失われた.

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