熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

バラ科
Rosaceae
ニワウメ
Microcerasus japonica (Thunb.) M.Roem.
別名
コウメ,リンショウバイ,イクリ
ニワウメ
写真をクリックタップすると、大きいサイズで表示されます。
  • ニワウメ
  • ニワウメ
  • ニワウメ
英名
Japanese bush cherry, Oriental bush cherry
中国名
郁李
花期
3~4月
生薬名
①郁李仁(イクリニン),②郁李根(イクリコン)
薬用部位

①種子,②根

成分

果実にフラボノイド(multiflorin A, B, multinoside A)

化学構造式

画像をクリックタップすると、大きいサイズで表示されます。

  • ニワウメ 化学構造式1
  • ニワウメ 化学構造式2
  • ニワウメ 化学構造式3
産地と分布

中国北部原産で,日本,中国などで主に観賞用として庭園などに植栽される.

植物解説

落葉低木.樹高約1.7 m前後で多枝.葉は互生,卵状披針形で葉縁に低い重鋸歯を持つ.葉より先に紅色,淡紅色,あるいは白色の花を付ける.核果は7~8月ごろ熟し,1 cmほどの球形で光沢のある赤色である.

薬効と用途

種子は利尿,通便作用があり,便秘,腹水,浮腫に用いる.根は歯の治療薬として知られ,歯痛や歯肉炎には煎液でうがいする.
江戸時代に日本に渡来し,花が美しいため観賞用として栽培される.

参考文献についてお知りになりたい方はお問い合わせください。