熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

ウコギ科
Araliaceae
トチバニンジン
Panax japonicus (T.Nees) C.A.Mey.
別名
チクセツニンジン
トチバニンジン
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  • トチバニンジン
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英名
Japanese ginseng
中国名
竹節参
花期
5~6月
生薬名
竹節人参(チクセツニンジン)【局】
薬用部位

湯通しした根茎

成分

サポニン(chikusetsusaponin類)

化学構造式

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  • トチバニンジン 化学構造式1
  • トチバニンジン 化学構造式2
  • トチバニンジン 化学構造式3
産地と分布

北海道から九州の山地の樹下に生える.

植物解説

日本特産の多年草.草丈50~60 cm.根茎は横臥してやや太く,白色で結節がある.茎は直立し,単一で無毛.葉は茎の上部に3~5輪生し,掌状複葉で小葉は5~7個,倒披針形か倒卵形で長鋭尖頭,不整細鋸歯縁.長い花茎を出し,先端に多数の淡黄緑色花を球状の散形花序に付ける.

薬効と用途

鎮咳去痰,解熱,健胃作用がありカゼの症状や胃炎,消化不良,みぞおちの痞えなどに用いる. 朝鮮人参として知られるオタネニンジン(P. ginseng)は強壮薬として有名であるが,本種にその作用は期待できない.漢方処方では,小柴胡湯や半夏瀉心湯に配合されることがある.根茎の焼酎漬けも同様の作用がある.

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