熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

キク科
Asteraceae
シオン
Aster tataricus L.f.
別名
ノジオン,ニワシオン
シオン
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  • シオン
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英名
Tatarian aster
中国名
紫菀
花期
8~10月
生薬名
紫菀(シオン)
薬用部位

根および根茎

成分

トリテルペン(shionone, friedelin),サポニン(astersaponin類)

化学構造式

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  • シオン 化学構造式1
  • シオン 化学構造式2
  • シオン 化学構造式3
産地と分布

中国地方,九州,および朝鮮,中国東北部,北部,アムール,ウスリー,モンゴル,シベリア東部に分布し,山地の湿生草地に生える.

植物解説

多年草.草丈1~1.5 m.根茎は短く,細根を多数叢生する.茎は直立し,上部で少数分枝する.根生葉は叢生し,へら状長楕円形,鈍頭で花時にはない.茎葉は互生し,卵形か長楕円形で長さ20~35 cm,短鋭尖頭で鋭鋸歯縁.花期は8~10月.多数の淡紫色頭花を散房花序に付ける.

薬効と用途

鎮咳去痰作用があり,痰の多い咳,慢性の咳,血痰の混じる咳などに用いる.漢方処方は杏蘇散などに配合される.
観賞用として栽培される.朝鮮では若芽を煮て乾燥し,野菜として利用される.

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