熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

本州，四国，九州，および朝鮮，中国，アムール，ウスリーの山野に見られる．

多年草．草丈80～150 cm．茎は直立し下部はやや木質で円柱状．葉は互生し，有柄で奇数羽状複葉で長さ15～20 cm．小葉は15～40個，狭長楕円形か広披針形，鈍頭かやや鋭頭．頂生の総状花序に淡黄色，まれに帯紫色の蝶形花を多数付ける．
根が非常に苦く，頭がクラクラすることからクララと名付けられた．

消炎，健胃，利尿などの作用があり，下痢，急性胃炎，膀胱炎，食欲低下などに用いる．痒みに効き，激しい痒みや炎症性の腫れ物，水虫，あせもなどに外用すると良い．作用の強いアルカロイドを含み，服用は専門家に聞いて行う．漢方処方は，苦参湯，蛇床子湯，消風散などに配合されている．疥癬には生の根の汁を付けても良い．
乾燥した地上部は農作物の殺虫，牛馬の皮膚寄生虫の駆除，便所のうじ殺しに用いる．