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薬学部卒業生はHealth Engineerであれ!

4年制にしろ6年制にしろ、薬学部というところは、生命科学を主体とした教育を行うところである。
薬剤師が医療従事者というのは言うまでもないことであるが、それでも生命科学者として医療現場で働いてほしいと私は思っている。
薬学、というのは実に幅広い分野をカバーする学問である。物理、化学、生物、そして医療、とさまざまなことを学部で学ぶ。広く浅く、と言われれば、そうかもしれない。理学部や工学部、医学部にくらべればおのおのの分野の深さでは負けているかもしれない。
しかし、深めるのは後からでも出来るのである。まず、いろいろなことを知っていることは大切なことである。

さまざまな分野で働くとき、Life Science(≒Health)、をキーワードに他分野の人々とコミュニケーションを取ることは、薬学部卒業生の役割なのではないだろうか?
企業の研究所で働くとき、異なる専門分野の研究員の考えを理解してチームで問題解決にあたったり、医療現場で、医師、看護師そして患者さんの間に入り、おのおのの立場を理解し病気の治療にあたったり・・・これらは、薬学、という広範囲の知識を持っている薬学部卒業生こそが活躍すべき領域なのではないだろうか。

System Engineerという職業がある。SEと省略されると、プログラマと勘違いする人もいるが、SEとプログラマは厳密には違う。クライアントとプログラマの間に立って、必要なシステムを効率良く構築する、のがSEの本来の役割である。
さまざまな分野でHealthのために橋渡しをする人材、すなわちHealth Engineerこそ、薬学部卒業生が目指すべきものだと私は考えている。(Health Engineerは私が勝手に使っている言葉であり、決して一般的に用いられるものではない。他の使い方もあるかもしれない。)
そのためには、生命科学の各分野の知識を身に付けることと同時に、いろいろな情報を集め、処理し、伝達する技術の習得が必要である。生命科学の一分野としての有機化学、そしてインターネットの利用も含めたIT技術習得のための情報処理学、が私の担当授業である。

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