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学部長メッセージ
「若いエネルギーへの期待」
薬学部長 大塚 雅巳
学部長
 熊本大学薬学部(熊薬)は昨年(平成22年)、創立125周年を迎えました。盛大な記念式典、記念講演会に沢山の同窓生が集い、また記念出版、構内美化整備など、多岐にわたる記念事業が行われましたが、熊薬をめざす諸君にとって特筆すべきことは、熊薬を昭和35年に卒業された甲斐原守夫先生からのご寄附による基金をもとに、薬学部学生を対象とした奨学金が発足したことです。早速、新入生のなかから学業成績、人格ともに優れた2名の学生に最初の奨学金を支給されることとなりました。甲斐原先生のもの静かなお人柄のなかから、熊薬で有為の人材を育てて欲しいという熱い思いが私たち教育にたずさわる者に犇々と伝わってきました。
 熊薬125年の歴史は、単に125年の年月が過ぎ去ったということだけではなく、その間に熊薬が発展し、今も発展を続けているという、実質内容をともなった125年です。
 熊薬の歴史は250年以上前の宝暦年間に作られた「蕃滋園」という肥後藩の薬園に遡ることができ、蕃滋園の薬用植物は現在も熊薬の薬用植物園に受け継がれております。今から126年前の明治18年に熊本薬学校が設立され、昭和24年に熊本大学が設置されたときに薬学部となりました。それ以降、研究室の増設、大学院の設置、大学院医学薬学研究部(現在の生命科学研究部)への改組、実験研究棟、大江総合研究棟、宮本記念館の建設と、熊薬は質量ともに発展してきました。薬学系の研究室に加えて、発生医学研究所、生命資源研究・支援センターの先生方が薬学部の教育研究に参画され、国内でも最大規模の薬学部に成長しました。最近では薬学部附属の創薬研究センター、育薬フロンティアセンター、薬用資源エコフロンティアセンターが設置され、3センター体制が確立しました。このような熊薬の発展は先代の諸先生がたの大いなる努力と、熊薬を卒業された先輩がたの社会での活躍が基盤となっていることは言うまでもありません。今、私たちは、新たな一歩を踏み出そうとして頑張っています。
 熊薬では平成18年4月に6年制の薬学科(入学定員55名)と4年制の創薬・生命薬科学科(入学定員35名)とを設置し、独自の教育と研究に取り組んできました。薬学科では自ら考え問題を解決できる高度な薬剤師を養成するため、大学病院の各診療科で医学部生とともに行うポリクリ実習を導入するなど、独自の取り組みを行っています。創薬・生命薬科学科では世界をリードする研究者を養成するために、3年次の4月から研究室配属を行い、充実した卒業研究を行うようにしています。両学科とも、若い諸君に小手先だけでない、中身のしっかりした人材に育って欲しい、卒業後もどんどん伸びていけるような地力を蓄えて欲しいという思いを込めたカリキュラムを作り、教育に取り組んでいます。
 熊薬の財産は人です。熊薬の将来は、これから伸びていく若い諸君の双肩にかかっています。私たちは、無限の可能性をもった若いエネルギーに期待し、全力で支援していきます。若い諸君には、本気で頑張って欲しいと思います。ぜひ、薬のスペシャリストとして大きくはばたいていただきたいと思います。

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