熊本大学薬学部は、2001 年に環境ISO140001 の認証を獲得するなど、国立大学の中でも率先して環境問題に取り組んできた。今回の取組は、それを更に発展させ、これからの薬学人の資質として取り込もうとするものである。
薬学教育は、直接的には、化学物質という点で環境問題と関連しているが、今回の取組は　それだけにとどまらず、リサイクルシステム、企業等の環境保全活動調査、中央官庁への研修、国際的な調査など、広く環境教育を行う点に特徴がある。水俣病の地元として、被害者との交流も企画されている。優れた環境マネージメント能力を持って、地域、国際社会に貢献できる人材を養成するという明確な目的は、高く評価できる。
　 このような環境教育は、薬学部の中にとどまることなく、熊本大学が全学的取り組むことにより、さらに効果が上がると思われる。